以前、欧州の利権クラブ集団(G14)については、書いたが。最近、UEFAも奥の手があるかのように、この利権集団(G14)に対抗するべく、何やら怪しい組織をUEFAの中に創設して、事実上の実権をこの組織に持たせる構えだ。この組織のメンバーの中に、欧州クラブからの相談役として、チェルシーの腕利きGM、ピーター・ケニヨンや、バルセロナのラポルタの名前が存在するのは、なんとも興味深い。要は、チェルシー側は、成金者と言う理由で、伝統と格式のある、クラブエリートとしか入れないとされる、G14に見切りをつけて、UEFA側にまわって、欧州での発言力を強めようとする狙いがありありと見える訳である。(笑)UEFA側も欧州クラブのエリートの何人かをこの組織に入れることによって、G14の結束力を弱めることができると言う、強かな思惑があるようだ。
前任が、結局この組織を創設した為に、現UEFA会長プラティ二の改革的な運営の妨げになっているのは否定できない。ある意味、UEFAも、エリートクラブの関係者を取り込んだことによって、悪質な細菌に感染したような物である。
“毎度の事だが、G14の方々は、お金の匂いを嗅ぎ分けることに、長けてらっしゃる。彼らにとって、フットボールとは、“お金の成る木”程度にしか考えていないようだ”と、次期UEFAの会長候補と噂されている、元フランス代表、プラティニ氏は、激白する。“そもそも、FIFA自体が代表チームに選手を招集する訳でもなんでもない。それを行うのは、各国の協会だ。そして、その協会(FIFA)にクラブ側が、所属選手に対しての保障を求めるのは、筋違いだと感じてる。各国の協会に選手の保障を何故求めないんだろうか?”
“FIFAは彼等の主張することに、合理性を見出せない。全てが、お金の問題だけじゃないか?こんな馬鹿げた醜いお金の奪い合いは、フットボール全体の信頼性回復にとって、悪影響だと思う。今、フットボールに蔓延る問題は、暴力、人種差別、悪評など様々だ。私は、時々、思うのだよ。もう、フットボールには、美徳って物がないんじゃないかとね”
相手側のG14は、自らの主張をサイバーで広げるために、ホームページを立ち上げ、彼等の主張を広めることに懸命である。この一連の件で、彼等は、正式に、独立リーグ設立を否定。今の制度では、FIFA、UEFAなどの協会に権限が偏っている。クラブ側にももう少しの権限があっても良いのじゃないか?何も、喧嘩づくで、物事を解決するような野暮な人種ではない、あくまでも話し合って行くつもりだと主張をするが。
どうやら、G14の幻想に囚われの身の、チェルシーのモウリーニョ氏。プレミアリーグ制覇、FAカップ獲得まで目の前だが、英国国内での影響はさて置いて、欧州での影響力は、Gに入っているクラブとそうでないクラブでは雲泥の差があると、言いたげである。それは、白熱した試合に成る程、その影響力の効力は計り知れないと信じて止まない。彼なりの解釈。有る程度のお金は注ぎ込んで、身形は良くした。今度は、社交クラブへの成金のデビューだと言うことなのだろうか?しかし、最近、G14は、自らの財源をFIFAに求めようと必死である。それは、無名ベルギーのクラブの名を借りての法廷での、ナショナルチームに与えられる、主要な大会(WCなど)の分配金の確保へと話は進んでいる。欧州のリッチと言われるクラブが、代表チームの財源の奪い合いに必死になり、それは、彼らがもぎ取れる最後の砦だと言わんばかりに、フットボールのお金の搾り出しも、最終局面に向かいつつある、予感さえ感じさせる。お笑いな出来事だ。チェルシーが成金で、品がないのと同様、気品高い彼らも、有る意味、同類だと思う、今日この頃。(笑)
“それは、一種のアパルトヘイト(人種隔離政策)と同時に、欧州型フットボールモデルの終焉を意味する。彼等(G14)は、昇格、降格と言うこのモデルのスリリングな部分を取り除こうとしている。そして、アメリカ式の馴れ合いグループを作ろうとしているんだ。そして、WWEみたいな、シナリオ化されたエンターテイメントに、フットボールをしようとしている。そして、それは、代表の終焉をも意味する”と、UEFAの広報は、声を高々に警告を放つ。
G14の国内リーグ以上に、フットボール全体への影響力を強めようとする、方向転換(攻めの姿勢)は、FIFA並びに、UEFAには深刻な問題となるだろう。それは、自らの芝生に、巨大なトラックが攻めてくる見たいな物だ。そして、G14は、彼等の安定した、経営の為に、欧州モデルの改正などを突き付けて来るに違いないと警戒心をあらわにしている。それは、CLのルール変更などの過去の例で、実証済みだ。そして、今度は、これ以上にエゲツナイ圧力を掛けて来るに違いないのだから。